とりわけ、一時、これまでの文部科学省主導の教育政策からの大きな転換になるとして盛り込まれることに躊躇のあった「ゆとり教育」の見直しが復活し、しかも提言の筆頭に置かれたことは、同会議が文部科学省主導でないことの証左であるとともに、私ども日本教育再生機構を含む多くの国民の意見が反映されたものとして歓迎したい。この上は、単に授業時数の10%増加のみならず、「ゆとり教育」の背景にある「指導から支援へ」という「子ども中心主義」なる教育観からの脱却にまで及ぶことを期待する。
次に、不適格教員の排除を打ち出しているが、「不適格教員」とは指導力不足教員のみならず、教室に特定のイデオロギーを持ち込む一部教職員組合の活動家なども想定されるべきである。改正教育基本法第16条第1項の趣旨を踏まえ、改めて教職員に法令遵守を求めるとともに、教室から政治主義を排し、学校に秩序を回復するよう踏み込んで欲しい。
さらに、学校に対する外部評価・監査システムとして、第三者機関(教育水準保障機関(仮称))の導入を検討するとしていることも高く評価したい。これはイギリスの教育水準局を想定しているものと思われるが、これまでの文部科学省を頂点とした教育行政システムの大転換になると考えられる。地方分権によって地方に委譲された教育権限の一部を国が取り戻すことが必要だが、文部科学省の権限復活ではなく、第三者機関の設置としていることがポイントであろう。今後はその具体像を示されることを期待したい。
その他の点を含めて、本日、発表された提言を実現するに当たっては、文部科学省・中教審や一部教職員組合の強い抵抗が予想される。提言に実効力を伴わせるには改めて総理の強いリーダーシップが期待されるが、総理にはひるまず自らのカラーを強く打ち出して頂きたい。
日本教育再生機構としては、本日の報告で私どもの提言が受け入れられたと受け止め、現在、全国各地で行っている「民間タウンミーティング」でさらに国民各層の声を集約し、今後とも教育再生会議に積極的に提言していきたい。